今週のお題「冬の楽しみ」
自分にとって冬のお楽しみというと、お風呂ですね。別に特段凝ったことをするわけでもない、自宅の、普通のお風呂。

私は風呂は、体と髪を洗ってから風呂桶に浸かります。冬は洗い場も冷えていますから、洗っている間は寒い。そこを我慢して体を洗いつつ、お湯を体にかけてお風呂に浸かる態勢を整えていきます。
体と髪を洗った後、おもむろに湯船に体を浸します。湯船に体を入れる動作はあまり意識していませんが、若い頃よりはゆっくりになっているのでしょう。いずれにせよ、お湯に体が入っていく数秒は足を滑らさないように注意を集中していて、それ以外に頭が働いていません。今後、体の機敏さをどんどん失っていくことを考えると、この動作の数秒はさらに慎重になった方がいいのかもしれません。
湯船の底に座って体を落ち着け肩まで完全にお湯に浸かると、そこからが至福の時間です。お湯の温度に体が馴染むまでの時間は、二、三十秒くらいなのでしょうか。よく、お風呂に浸かるシーンで「あー」とか言った声が無意識に出てしまう瞬間ですね。その間はリラックスしてお湯を受け入れる以外のことを考える余裕もないし、何か考える必要もない時間。この何も考えない時間は多幸感というか、大袈裟に言えばエクスタシーのようなものをただ感じていればいい最高の時間です。夏の入浴では気温とお湯の温度に大きな差が無いせいか、この幸福感は冬の入浴の方が強いような気がします。
お湯の温度に体が馴染んできた後は、じんわり体の芯が温まっていくのを感じる時間になります。この状態になると、あれこれその日の出来事が頭に浮かんだりします。ただ、ふとした拍子に段々と体の奥の方に熱が伝わっていくのを感じるような瞬間があって、それにまたなんとも言えない心地よさを感じます。
自宅の湯船ですと大きさも限られますから、ぼーっとしているうちに、肩やなんやがお湯の外に出ている時があります。その部分は温度が下がったぬるさを感じますが、そこをまたお湯につけると、再び体が温まる幸福感を感じることができます。この、ただ体が温まる感じを感じればそれでいい、それ以外に何も考える必要がないというのがお風呂の幸せでは無いでしょうか。
そうしたことを何度か繰り返しているうちに、体全体がすっかり温まって少し暑いかなという感じになってきます。温泉などに行った時には、そこで腰を据えてからさらに体の芯の芯まで温まるまで浸かることになります。しかしこの状態になると、私の場合どうも「我慢」という感覚が強くなってきてしまいます。この我慢の感覚もじっくりお湯に向き合うということでは悪くは無いのですが、自宅での入浴の場合はそこまで時間をかけて浸かっていることは少ないです。
概ね体の全体が温まり外に出ても寒さを感じないくらいになれば、日常の入浴としてはそこでおしまい。後は寝るだけというわけですが、そうなるとすでに頭の中には翌日のことが浮かび始めてしまい、至福の時間も終了というわけです。









