昼前まで新宿で用を済ませてちょうど時間がいいので、新宿末廣亭の昼の部へ。フラッと寄席へ行き、のんびり笑って午後を過ごす余裕が持てるというのが長い休みのいいところ。普通の週末だとなんだかんだとやることがあったりして、寄席へ行くのも前もって予定を立てないといけない。それじゃ、のんびり・余裕という感じじゃないんですよね。

二つ目、三遊亭花金。枕で「上から見ているとメモを書いているお客さんがいらっしゃいますが……」という話が出て、代演者やら演題やらをメモっている私はドキッ。丸バツや点数は勘弁してくださいという話でしたが、やはり高座から見ると気になるのでしょうか。でも、キーワードをメモしておかないと、後でどういう話だったか全く思い出せないので勘弁いただきたいところ。演目の「狸札」は、子だぬきが化けたお札を表す手拭いの扱いが楽しかったです。
漫才コンピの宮田陽・昇。自分が末廣亭に来ると、漫才はこのコンピという印象があります。ほんわかした感じが自分に合っているのかネタがなんでも楽しいんですよね。
幇間芸・松廼家八好(まつのや はちこう)。幇間芸というのは初めて拝見。幇間、太鼓持ちは現在、日本に6人だけとか。扇子や手拭いを使った芸一つ一つは小ネタな感じだけれども、それが話芸と組み合わされると時間が経つのを忘れる。芸者さん、幇間さんを呼んだお座敷遊びというはさぞ楽しかろう、お金もかかるだろう、とお大尽遊びの香りを嗅がせてもらった気分でした。
落語・三遊亭万橘「鰻屋」。落語家の仕草を見せて欲しいと言われてという枕の話の中で、蕎麦を食べてみせる仕草が雑にやっているようでいて洒落た雰囲気。ホォホォさすが、と感心してしまいました。その直後、「そしたら、湯気が見えるようですと言われちゃって」とオチがついて会場大爆笑。ネタの話で、ウナギを掴もうとして掴めず、ぬるぬる逃げられそうになって体が泳いでしまう仕草も楽しく、仕草を味合わせていただいた落語でした。
音曲・桂小すみ。この方の登場があると得をした気分。
隅田川さえ 棹さしゃ届く なぜに届かぬ わが思い
と、
信州信濃の 新そばよりも あたしゃあなたの そばがいい
という2つの都々逸をネタにしたトークと、目玉は、三味線で弾くJazzのスタンダード、"Take Five"にのせた都々逸。 今回は真正面の前の方の席に座れたので、お声の素晴らしさをしっかり楽しめました。
主任は雷門助六)「浮世床」。江戸っ子が暇つぶしに集まる床屋での馬鹿話が軽妙で楽しい。助六師匠はこの後の大喜利・住吉踊りでも大活躍でした。
その住吉踊り。助六師匠は49年目、と話されていましたが、末廣亭では、数年前から5月上席で演じられているようですね。出演者総出で入れ替わり立ち替わり、賑やかな踊りで、寄席ファンへのお楽しみ、ということでしょうか。こちらのAERAの記事「出演者たちの気もそぞろ。住吉踊りとは何か? 新宿末広亭の「全興行」に通い続ける演芸評論家の記録」に昨年の様子が書かれていました。この記事でも書かれている、演者が順番にハリセンで頭を叩く演目、音が大きいおほどお客さんに福が来るというのですが、思ったよりすごく大きい音でびっくり。たっぷり福をいただいた気分です。