14年前のMacBook Air(2011 Mid)にelementary OS 8をインストールして復活させた話

前回の記事で書いた通り、いろいろ迷走したあげく、 Linuxディストリビューションであるelementary OSを自分の古いMacBook Airにインストールすることにしました。今回は、そのインストールでのトラブルや、日本語入力環境、性能面も含めた使い勝手について書いてみます。

elementary OS 8のインストール

インストール先マシンのスペック

最初にインストール先のマシンのハードウェアスペックを書いておきます。今となっては特にメモリー容量がつらい。メモリーを足せないのがこのハードの残念なところです。

  • MacBook Air (13-inch, Mid 2011)
    - プロセッサ:    1.7GHzデュアルコアIntel Core i5
    - メモリー:    4GB
    - ストレージ:    256GB SSD
    - バッテリーは交換済み。
    

交換用バッテリーはMac専門店・秋葉館 で購入。こちらの商品には、裏蓋などを開けるために必要な2種類のドライバーが入っているのがポイント。作業自体はiFixIt.comの記事に従って実行。この記事が無かったら交換できなかったかも。

このスペックでelementary OSの推奨システム要件を満たしていますが、メモリー4GBが要件ギリギリです。

インストールの準備

インストールの準備として、elementary OSのイメージが入ったインストール用USBメモリー(インストールドライブ)を作成する必要があります。ここで、最初のトラブル(というのは大ゲサ)。

インストールドライブの作成には、balena Etcherというツールを使いましょうということがelementary OSのインストールガイドにも書いてありますし、世のLinuxインストールの体験記でも「Etcherを使って」と普通に書かれています。

それで最初、元のMac OSが入った状態のMacBook AirにEtcherをインストールしてドライブを作成しようとしました。そうしたら、Mac OSのバージョンが古すぎるとのエラーメッセージでEtcherをMacにインストールできませんでした。いきなり勢いを削がれた気がしたものの、気を取り直して、別のPC(ゲーム用のWindows機)を使ってインストールドライブを作成しました。

これ、別のPCがあったので大したトラブルになりませんでしたけど、古Macしかなかったら、別のツールを探したりちょっと面倒だったかも。

なおelementary OSは、インストールドライブ作成のためにOSのイメージをダウンロードする際、自分で金額を決めて「購入」する形式になっています。Webで見ると、$0を指定して無料でダウンロードしている人が多いようです。私は、末永いお付き合いを願って、少額ですがお布施を課金させていただきました。

インストール時のトラブル

すでに古MacのSDD内の必要ファイルはバックアップしてお掃除済み。いつでも初期化してOKな状態になっています。そこで、elementary-OSのインストールドライブUSBを指した状態で、Optionキーを押しながらリブート。ブートに使用するドライブの選択画面でUSBドライブを指定して、インストーラーを起動します。

画像のようにインストーラーの初期メニューは、 - デモモードを試す - ディスクを削除してインスール - カスタムインスール(高度) の3項目です。

私としては、別に高度な設定などをするつもりはないので、2番目の「ディスクを削除してインストール」を選択しました。すると、ドライブの暗号化などのいくつかの設定を行ったあと、

インストールできませんでした

とのメッセージが表示されてインストール失敗!! 動揺してこのエラーメッセージの画面を撮影しそこねてしまいました。

画面の撮影するのを忘れる程度には動揺したのですが、実は、事前に「elementary OSのインストールに失敗するときの対処法」という記事を読んでいたので、こうなるかなという予感はしていたんですよね。

インストール失敗の原因は、こちらの記事に書かれている通り、

ストレージ内に削除できないパーティションが残っているためで、手動で削除する必要がある

ということ。元のMacBook Airは素の状態からそのまま使っていたので、別にパーティションを作成したりということはしていませんでした。なのに、このパーティションが残っている、というエラーになるのは解せないのですが、ここは深く考えず、OS周りの問題なのだろうとしておきました。

この状態での対処も上記記事にステップバイステップのスクリーンショット付きで詳しく書かれていますので、それを読んで対処しました。その結果、インストールは無事成功。

しかし、古いPCやMacにインストールする人はいくらでもいそうなものなのに、インストーラーが正しくガイドできずに「インストールできませんでした」という画面で終わりになってしまうというのは、あまりに不親切。私は、事前に上の記事を読んでいたので、なんとか進めましたが、ここでインストールを諦める人もいるのではないでしょうか。「WindowsmacOS の代わりに使える、親切で高機能、エシカルな OS」を標榜して、非IT専門家以外もターゲットにしていそうなelementary OSとしては、大きな問題なのではないかと思います。

elementary OS 8の日本語環境

パーティション問題を解決すれば、インストールはサクサク進みました。

日本語環境のインストール

日本語環境についても、インストーラー起動後の最初の使用言語選択で日本語をインストールしていれば、自動的に日本語インプットメソッド(Mozc)がインストールされるようです。

ChataGPTに、elementary OSを古いMacで使用することについて意見を聞いた際は、

標準では日本語入力が無効です(fcitxやibusを手動でインストールが必要)。

・つまり、「インストールしてすぐに日本語を打てるわけではない」点は注意。

と言われました。しかし、私は追加インストール無しにすぐ日本語入力ができましたので、この点はChatGPT(無料版)の持っている情報は古く、間違いのようです。

ただ、インプットメソッドがインストールされているとしても、使用開始にあたってはちょっとした設定が必要でした。

こちらの画像にあるように、インストール直後はインプットメソッドを使用する状態になっていません。このため、メニューバーのキーボード設定(「US」のアイコン)を選んで上の画像のメニューを開き、インプットメソッドのONと使用するエンジン「日本語(Mozc)」を選ぶ必要がありました。

なお、デフォルトの日本語入力エンジンはMozcのみとなっています。「キーボードの設定」からインプットメソッドのパネルを選び、エンジン追加の指定をすることで、他の日本語入力エンジンも使えるようになるようです。 ]

日本語使用のおまじない

私のMacはUSキーボードなので「英数/かな」キーのような日本語入力と英数入力の切り替え用のキーはありません。この点どうなるのかちょっと心配でしたが、なんのことはない、Mac OSと同様、commandキー(⌘キー、LinuxではSuperキー?)+スペースで切り替え可能でした。

ただ、日本語使用については、一つだけおまじないが必要な状態です。

elementary OSを起動した直後は、commandキー+スペースで日本語入力に切り替えても、日本語が入力できず、 英数入力しかできない状態になります。これで、ちょっと焦りましたが、要するにOS立ち上がり直後はインプットメソッドの入力モードが英数入力になっているからでした。

エディタなどの入力ウィンドウで、commandキー+スペースで日本語入力モードきに切り替えると、入力キャレットの下に画像にあるような「A」と「歯車」のアイコンが表示されます。この「A」(入力モードの表示)をクリックすると、入力モードのメニューが表示されます。ここで、「ひらがな入力」などを選べば、日本語入力が可能になります。

OSを立ち上げて日本語入力を始めるたびに、この「おまじない」が必要な状態で、入力モードを記憶するか、デフォルトの入力モードを指定できるようになるといいのですが。

elementary OS 8の使用感

今のところ快適

elementary OSを使い始めて1ヶ月弱経ちました。今のところ、使用感は快適で、インストールしたことに満足しています。特に気に入っているのは下の点でしょうか。

  • タッチパッドの基本ジェスチャーMacと同じで違和感が無い 二本指でのスクロールや、三本指スワイプでのワークスペース切り替えを言っていますが、これは他のOS、ディストリビューションでも同じなのかも。
  • すっきりした画面、UIデザイン これも他のディストリビューションのデスクトップ環境を実際には見ていないから似たようなものかもしれませんが、バックグラウンドに用意されている画像などを見ても、シンプルさわやか系デザインで、気に触る要素がなく、気に入っています。
  • カラム表示可能なファイルマネージャー elementary OSのファイルマネージャーは、Mac OSと同様、カラム表示が可能。これはelementary OS固有という話をどこかで読みました。この表示形式、便利だと思うんですが、Windows系とかには無いですよね。

レスポンスの限界はどのあたりか?

ということで、満足して使っているのですが、性能面には不安なところもあります。例えば、スリープからの復帰。Mac OSで動いていた時ほど、サクっと復帰してくれず、5秒〜10秒はくらい待たないと復帰しれくれないので、さあやるぞ!と蓋を開いて即、作業を開始できないところはストレスを感じます。

あと、絶対的なキャパシティ(=メモリ容量)の制約があります。私の今の使い方は、Chromeでブログ関係のタブをいくつか開きつつ、Obsidianでブログの原稿を書くというスタイルです。この使い方だと、Chromeのタブをついつい沢山開くことがあるのですが、開きすぎると、レスポンスが極端に悪くなってログイン・セッション停止=再ログインでやり直しになったり、酷い時はOSごと落ちます。

試しに、Obsidianで記事を書きながら、Chromeのタブを何枚開けるかやってみました。

  • OK: Obsidian + Chromeタブ:8枚(はてなブログのトップ、自分のブログのダッシュボード、自分のブログ×2、はてなブックマーク、X(twitter)、Wikipedia, ChatGPT) → これくらいのテキスト中心のWebなら問題無し
  • NG?: 上のセットに加えて、YouTubeを開くと……一応、ページ表示や再生できるのですが、データのロードに かなり時間がかかる感じです。
  • NG?: 上のセットに加えて、SpotifyChromeで開いて、Bluetooth接続のイヤフォン経由・バックグラウンドで音楽を聞こうとすると、タブの切り替えなどのタイミングでブツブツ音が切れます。このため、ブログ書きのBGMはiPhoneで別に流しています。
  • NG: 上のセットに加えて、別ウィンドウで艦隊これくしょんChromeが落ちました。もちろん、艦これ単体で動かす分には問題ありません。
  • NG: 昔から航空会社のチケット検索のページは重いなと思っていたのですが、やはり重い。JALのページでチケット検索すると、他にタブを開いていなくてもChromeが落ちたり、ひどいとOSごと落ちました。

というように、当初の利用目的通り、テキスト中心でブログ書きに使っている分には問題なく使えています。しかし、さらにマルチメディアのエンタメ・マシンとして使うのは荷が重そうだな、と思います。

現在は、ブログ書き用のエディタとしてObsidianが気に入ってしまって、これを中心に使っています。次回、ブログ書き環境見直しの最終回は、Obsidainの話を書こうと思います。